人気のスポーツイベントのアルバイト
某女性誌の読者アンケートによると、働く女性の17.3%は副業経験者、11.7%は現在副業収入があり、毎月約5万5千円の収入を得ているそう。
また首都圏では、副業者を積極的にターゲットにした休日・夜間専門の人材派遣業社も誕生、登録、求人ともうなぎ上り。
そこで本書は「副業を始めたいが、どのように最初の一歩を踏み出したらいいかわからない」働く女性の不安と疑問に全て答えました。
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自分の好きなジャンルのイベント会場でアルバイトができたら、一石二鳥。
ましてや、ワールドカップやオリンピックなどの地球規模のビッグイベントに参加できたなら、末代までも語り継がれる快挙となるはずだ。
しかし、そんな夢のようなバイトがこの世にあるのかどうなのか……。
そのあたりのことを調べてみました。
まずは、日常的に行なわれているイベントについてだが、そうした会場でアルバイトをするのは比較的、簡単!
スポーツ競技にしろコンサートにしろ、会場設営や会場整理を請け負うイベント会社や警備会社があるから、そこに登録だけすれば、それでいい。
Jリーグ、プロ野球から、ラグビー、プロレス、コンサートまで、幅広いジャンルをカバーしているイベント企画運営会社の人事担当者の話によると、
「ウチの会社の場合は、サッカー会場の警備、プロ野球の球場での場内整理、キャンペーンスタッフやイベント運営業務といった形で、それぞれの部門ごとにアルバイト情報誌などで応募をかけています。
ですから、自分の興味のあるジャンルを選んで仕事してもらうのは可能だと思いますよ」
そうした募集を見て登録後一定の研修を済ませれば、あとは先方からの連絡を待つだけ。
「何月何日の試合の警備はどうか?」といった電話が入るので、OKするか断るかは自分次第。
サッカーにしか興味がないのに、野球関係の仕事を強制されたりすることなどはないわけだ。
「スポーツ関係の仕事では会場内の運営を委託されることか多いので、仕事の中心は雑踏警備。
その他に場内案内や屋外の交通整理・交通誘導などが入ってくることもあります。
サッカーのトヨタカップなどといったビッグイベントで国立競技場が満員になるようなときで、警備員は120~130人くらい。
その他の一般係員や整理員といったスタッフを入れると、だいたい500~600人。
集客数やイベントの盛り上がりに応じて、その辺の人数は流動的になっています。
事前に『この日はヤバイことが起きるかもしれない』といった情報が入れば、増員を要請されることもありますからね。
そうしたスタッフのすべてをウチが手配するかどうかはイベントや会場との関係でケースバイケース。
ウチ一社でやらせていただくこともあれば、他の会社さんと合同でやらせてもらうこともありますね」
世界的な注目度ではワールドカップに勝るとも劣らないトヨタカップの場内スタッフが500~600!
そのほとんどがアルバイトで構成されることを思えば、意外に門戸は広そうだ。
それでは、ここに登録できるのは、選ばれし者たちだけなのだろうか?
「男性で長髪だったり髪の毛を染めていたりする人はお断りしますが、ウチの方針さえわかってもらえたなら、こういう人でなければいけないというのはないですね。
あとは、警備員として登録する場合には40時間の警備研修を受けてもらって、一般整理員であればそれより時間の短いサービス研修を受けてもらうんですが、
どちらの研修でも、受講期間中の手当は出すようにしています。
警備研修というのは法律で定められているもので、四日間くらいかけてやるんですが、
学科的なものもあれば実技もあって、護身術などもカリキュラムに入っています」
月に三五万稼ぐことも可能?
参考のために書いておくと、一般整理員とは入場口での切符のモギリや席案内、場内整理などといったスタッフのことで、ビールやジュースの販売員などはこれに当たらない。
グッズ販売などを請け負う例もあるようだが、通常はそれぞれの会場に売店を入れているメーカーなどが販売員も手配するそうだ。
気になる時給のほうは、イベント、職種、キャリアによって様々だが、サッカーの場合でいえば、一般整理員で820~830円が平均で、警備員なら1000円程度。
時間の方は、七時キックオフの試合で二時集合(早番遅番のシステムはある)、解散が十時頃となる。
延長戦に入れば、時間外手当も出るそうだ。
ベテランのフリーターになれば、月に35万円程度も稼ぐ強者もいるというから、この仕事で生活するのも充分可能なのだろう。
こうした仕事をオイシイと思うかどうかは、その人の気持ち次第。
ただし、サッカーや野球を観ながらお金がもらえると思っていたなら、大間遣いだ。
「最初の面接にいつも時間がかかるんですが、それは試合が観られるといった誤解を解いて、サービス業としての意識付けをしないといけないからなんです。
それでも、『口ではそう言っていても本当は観られるんだろう』というふうに思ってバイトする人は、すぐに辞めていってしまうようです。
要領が良ければまったく観られないわけではないでしょうけど、仕事が忙しいので、そんな暇はないんですよ。
入口なんかに配置されれば、それこそ音だけしか聞こえてきませんし……。
それに、ゴールが決まった瞬間に、最前列の警備員たちがグラウンドのほうを振り返っていてそれがテレビに映ったりしたら、クライアントさんから
『ナ二をやってるんだー』と叱られることになりますから。
その点についての指導は、もっとも気をつけていることなんです」
シミズスポーツの担当者によると、一回や二回でバイトを辞めてしまう人と、長期的にやる人とでは両極端だそうだ。
ひとたび、この仕事にハマってしまうと、大学一年から四年まで、ヘタをすると卒業後まで続ける人も少なくないという。
試合は観られないまでも、一年間を通して、緊迫した臨場感を味わえること。
バイトの人同士がサークル活動のノリになって、飲み会を開くなどと一体感をもつこと。
チーフを任せられるなど、バイトにも責任をもった仕事が求められ、そこにやりがいを感じることなどが、ハマっていく要因として挙げられるそうだ。
ちなみに書いておくと、会場のバイトでもっとも試合を観られると思われるのが、フィールド周辺でボールの出し入れを担当するボールキーパー。
だが残念ながら、この役割はシミズスポーツなどに委託されることはなく、多くは会場単位で手配する。
サッカーでいえば、都内の高校のサッカー部などに持ち回りで声が掛けられるのが通例というから、やはり口コミの世界なのだといえるだろう。
スポーツイベントバイト経験者の話
野球場警備のバイト経験者、友人のTさんはX総業に所属していた。
X総業は、神宮球場1塁側の警備を担当する会社で、他にプロレス会場、コンサート会場などの警備も行なっている。
さらにコンサートの舞台設置や、人工芝の張り替え、皿洗いなどもあり、まさに「何でも派遣業」だ。
「ギャラはそんなに高くないし、とにかくキツい仕事。
定着率も悪くて、バイト仲間との友情がなければ、長くは勤まらない」
とのこと。
おいしいことと言えば、
「尾崎豊のコンサートで、ステージに殺到する女の子達を警備しなから触りまくったことくらい(笑)」。
ただ、野球選手やプロレスラー、アーティストと触れ合える瞬間もごくたまにあり(早見優に「お疲れ様」と言われたとか)、ミーハーには楽しみもある。
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